黒毛和牛の価値を決める等級は、サシの入り方などによって決まりますが、それは決して肉の美味しさを決めるような指標ではありません。脂身の多い白く光るようなお肉は、今や高級肉の象徴のように一般化してしまっていますが、そのようなお肉をつくるためには牛の健康にも負担をかける場合もあります。私たちは、そのような現状に疑問を持ち、牛にとっても健康的でストレスのない育ち方を目指した肥育を心がけています。
美熊野牛は黒毛和種、雌牛の未経産です。サシの入りは血統遺伝に任せ、ビタミン欠乏しないように栄養を調整し、人が牛のためにできることを真摯にやるだけ。そうして育った牛は、食べた人をも健康的にしてくれるように、人の胃にも負担の少ない、毎日でも食べたいような上質なお肉です。
健康的に育った牛は、食べる人の健康も支えてくれる。私たちはそういった価値観を大切にしていますが、健康的に育つ牛は内臓にも違いが出ます。胃をはじめ、内臓に負担をかけないように育った美熊野牛は、ホルモンの味がいい、胃もたれしづらいといった評価をいただいております。
Voices by Chefs
シェフの声
グルメな人であるほどショックを受けると思います
Infino | アンフィーノ オーナーシェフ
井上慎二さん名前がかっこいい牛肉を探しているときに、三重県の商談会で出会いました。はじめは正直こだわりも美味しさも分かっていなかったんですが、送ってもらって食べたら美味しくて。いわゆるA5ランクのお肉の美味しさが一口目に来るとしたら、美熊野牛にはあとから旨味が溢れてきて手が止まらなくなる、そんな深い味わいがありますね。牛脂もくどくないので、ソースの材料に使って一皿仕上げることもあります。うちの店はカウンターから直接お客さんに提供しているのでお客さんの反応が直接伝わってくるんですが、中でもグルメな人ほど、美熊野牛の味にショックを受けていますね。談笑していたお客さんも美熊野牛を出すと少し話が止まって、大切そうに食べ始めるんです。美熊野牛にはお客さんの態度を変える力があります。
味とストーリーが詰まった唯一無二のお肉
美食の隠れ家PROVENCE 料理長
仲陽平さん
知り合い経由で紹介してもらい、西村さんと知り合いました。最初は美熊野牛の希少性と、唯一無二なところに惹かれていたんです。それだけで訴求力がありますから。でも食べていくうちに、噛み締めてわかるお肉の味の美味しさと、岡田牧場さんの牛の育て方へのこだわりに共感していきました。味と希少性とストーリーがあるお肉ですね。お店では、できるだけ肉の味わいが損なわれないよう、味わいを保って提供することを心がけています。お客さんからは、これまで食べた牛肉の中で一番美味しかったという言葉をいただきました。まだ限られた部位しか料理できていないので、一頭全部、それぞれの部位をそれぞれに適した調理法でお客さんに提供できるかという方向で挑戦していきたいと思っています。三重県には美熊野牛がある、ということをもっと知ってもらいたいですね。
工芸品のようなきめ細やかなこだわり
赤坂とだ 店主
戸田成直さん熊野市に縁があり、そこで岡田牧場さんを紹介していただきました。甘みを含んだ旨味の量が圧倒的で、即決で採用を決めた記憶があります。他にも和牛ブランドはありますが、その中でも一味違いました。お店ではステーキも評判が良いですが、一番人気があるのはすき焼きのコースです。美熊野牛の旨味が、すき焼き全体を底上げするんですね。食べたお客さんからも、よくどんなお肉を使っているのかと聞かれます。生産頭数が限られている中で、一頭一頭丁寧に育て、いいお肉を作り上げていく。美熊野牛には日本のものづくり、工芸品に近いきめ細やかさがあります。近々店舗の海外展開を考えているのですが、そこで世界に向けて紹介したいですね。すでにお店に来る海外のお客様にも好評なので、十分に通用すると思っています。
01 / 01
Product Lineup
美熊野牛の商品紹介
01 / 99
